『おくりびと』 (2008/日)

★★★★★★★

監督:滝田洋二郎
出演:本木雅弘/広末涼子/余貴美子/吉行和子/笹野高史/山崎努 他

【STORY】
求人広告を手にNKエージェントを訪れた大悟は、社長の佐々木から思いもよらぬ業務内容を告げられる。それは遺体を棺に納める納棺という仕事だった。戸惑いながらも、妻には冠婚葬祭関係の仕事だと偽り、大悟は納棺師の見習いとして働き出す。美女だと思ったらニューハーフだった青年、幼い娘を残して亡くなった母親、沢山のキスマークで送り出される大往生の老人。そこには、さまざまな境遇のお別れがあった…。

<感想>

あまりにも期待して観てしまったというのもあるんでしょうが、そんなにいいかなぁ~というのが正直な感想です…。

人が死にその後の旅立ちのお手伝いをする納棺師。色々な死があり、遺族の想いも様々である。

そして世間一般的にみられる、納棺師への偏見の目…。

そんな納棺師の大変さ、そして過酷さも十分理解できる作品であるとともに、言葉は正しくないかもしれないが、美しさも伝わってきた。

亡くなった者の新たな旅立ちのお手伝いをする納棺師の佇まいや、亡くなった者への敬意など、うっとりまったりと見てしまうこともある。

作品中、ある遺族は、(故人が)今までで一番キレイやったと言う。

観ていてもそんな風に感じた。素直にありがとうと言う言葉が出てくる。

辛い仕事であるが、その言葉を聞くと精一杯やろう!という気持ちにもなるなぁとも思った。

そんな納棺師の現実が上手く描かれていたと思うし、人間誰しもにある生と死についても考えることの出来る作品ではあった。

ただ映画の作品としての出来は完璧なものだとは思えなかった。

ラスト、エンディングも、えっこんな場面で終わりなん!

と拍子抜けする終わり方だったのは、残念なだったかな。

この作品なら、今までもっと感動する日本の作品はあったのになぁと思う作品でした。