『消えた天使』 (2007/米)

★★★★

監督:アンドリュー・ラウ
出演:リチャード・ギア/クレア・デインズ/アヴリル・ラヴィーン/

ケイディー・ストリックランド/レイ・ワイズ 他

【STORY】
監察官のエロルは、これまで18年間に渡って、性犯罪登録者の監視を続けてきた。だが、職務に忠実なあまり精神的に追い詰められ、上司から退職を言い渡されてしまう。やがてエロルは、後任となるアリソンの指導を任されるが、時を同じくして少女の誘拐や失踪事件が続発。エロルは前科者の仕業だと確信し、アリソンとともに捜査を開始する。だが、アリソンは次第にエロルの手荒な捜査方法に疑問を感じるようになり…。

<感想>

サイコサスペンスものとしてみれば、中途半端というかサスペンスとして成り立っていない映画。

サスペンスの醍醐味である、ハラハラドキドキが全然ないのではサスペンスとは呼べません・・・。

かといって、性犯罪を扱った社会派ものとして観る事が出来るかといえば、かなりNOである!

結局のところ、この映画では満足は出来ないといった、観終わってもすっきりとしない作品である。

性犯罪登録者に対して、執拗に監視をするエロル。

そもそもエロルのこの異常なまでの監視ぶり、仕事ぶりはなぜか?

単に仕事熱心なおっさんというだけのことなのか?それとも過去に何かあったのか?

その辺の人物設定もうまく出来ていないので、あまり感情移入できない。。。

そしてあまりにも熱心に性犯罪者を監視するあまり、退職させられることにもなり、はたまたどこか精神的にもおかしくなってしまっているエロル。

そこへ彼の後釜としてやってきたアリソンとコンビを組むことになるのだが、このコンビっぷりもイマイチうまくマッチしておらず、作品として面白くない・・・。

そんな中、起きた少女行方不明事件。

解決の糸口を性犯罪登録者と決め、真相究明に乗り出すといった流れになっているのだが、これは実際、監察役のすることか?警察ではないのだろうか?

その辺もちょっとかけ離れたやり取りに、あまり馴染むことが出来ず、どうかなぁ~って感想。

全てにおいてこの作品は何かちぐはぐな感じがあり、ぐいぐいと引き込まれるものがない。

無難に観ることも出来るが、すぐ忘れてしまいそうな作品だった。