『ジェネラル・ルージュの凱旋』 (2009/日)

★★★★★★★

監督:中村義洋
出演:竹内結子/阿部寛/堺雅人/羽田美智子/山本太郎/高嶋政伸/

貫地谷しほり/尾美としのり 他

【STORY】
東城大学付属病院の窓際医師・公子は、チーム・バチスタ事件を解決したと見なされ、院内倫理委員会の委員長に任命された。そんな彼女のもとに、『救命救急の速水センター長が医療メーカーと癒着している』という、衝撃的な告発文が届く。それに続き、告発された医療メーカーの支店長が院内で自殺。院長から真相を探るように言われた田口の前に、大怪我を負った厚生労働省の切れ者役人・白鳥圭輔が運び込まれ…。

<感想>

『チーム・バチスタの栄光』の続編であるこの作品、今回も作品の主役である愚痴外来の田口先生、厚生労働省の白鳥役に関してはあまりパッとした印象は受けず、作品に貢献してるなぁとは思わなかったが、作品そのものは前作よりも面白かった。

前回はミステリー部分が大きく、さらに医療の現場らしく専門用語もバンバン飛び出し、その内容もちょっと細かい感じで全体像を楽しむというものではなく、ちょっと難しい作品だったが、今回は小さな部分にこだわるのではなく、作品全体を通して楽しむという作風に変わり、また時々挟まれる笑いの部分も今回はすんなり笑えたので良かったと思う。

さらに堺雅人の演技がこの作品に力を与えたというか、いい味が出ており、ピリッと引き締まった作品になっていたと思われる。

そして今回はミステリー重視というよりも、社会問題でもある医療の現場、救急究明の現状みたいな部分が色濃く、単なるミステリーものではなかった。

その分、殺人事件とその犯人のエピソードはとってつけたような、どうでもよい感じになっており、省いてしまっても良かったんじゃないかと思われる内容だった。