『訴訟』 (1991/米)

★★★★★★★

監督:マイケル・アプテッド
出演:ジーン・ハックマン/メアリー・エリザベス・マストラントニオ/

コリン・フリーズ/ジョアンナ・マーリン 他

【STORY】
運転中の自動車事故によって身体障害者になってしまった男が、大手自動車会社を相手に訴訟を起こした。そんななか、とある弁護士父娘は、父親が被害者側の弁護を受け持ち、娘が企業側の弁護に立つという、苦しい状況に追い込まれてしまう。実生活でも憎みあい、反発しあっていた父娘は、この事件をきっかけに、さらに溝を深めていく。同じ職業を選んだがために、宿命的な対立を余儀なくされた2人は…。

<感想>

法廷ものの作品となりますが、この作品も法廷重視というよりも、家族愛を重視した作品でした。

純粋に法廷ものの作品としてみれば、面白みに欠ける作品だと思います。

個人対企業による裁判で、企業側は非を認めてはならぬと、金のために汚い手も使う。

そんなやり取りがされるだけの内容なので、大好きな法廷もの『12人の怒れる男』のような展開を期待することも出来ず、単なる法廷もの作品としてだけだと、評価はグッと下がるだろう。

でも途中、お母さんが死んでしまったあたりから、観かたを変え、仲が悪い親子がどう修復するか?

という家族愛ものとして楽しむことが出来たので、これはこれでアリだと思える作品でした。

仲の悪い親子が、この裁判でいわゆる正義と悪とに分かれて戦うのだが、最終正義に落ち着き、親子間の仲も良くなるというラスト。これはなかなか良かったね。