『ダーク・ウォーター』 (2005/米)

★★★★★

監督:ウォルター・サレス
出演:ジェニファー・コネリー/アリエル・ゲイド/ジョン・C・ライリー/

ティム・ロス/ピート・ポスルスウェイト 他

【STORY】
離婚調停中のダリアは、娘の親権を得るために、ルーズベルト島の中古アパートへ引っ越した。ルーズベルト島はこれまで住んでいたマンハッタンとは違い、古びたアパートがひしめく暗い土地だったが、ダリアは希望を胸に、娘との新生活をスタートさせる。だが、天井に広がっていく黒いシミや不可解な水難事故、不気味な足音に不安を感じたダリアは、やがて子育てと持病の偏頭痛、そして奇妙な悪夢に悩まされるようになり…。

<感想>

『仄暗い水の底から』のハリウッド、リメイク作となる『ダーク・ウォーター』。

ほぼ忠実に『仄暗い水の底から』をリメイクしているように思えるが、完璧に負けてしまっている・・・。

恐怖感が全くなく、ホラー作品としては観ると失敗作になるだろう。

ただ、この映画は本当にホラー作品なんだろうか?という疑問もわいてくる。

題材は『仄暗い水の底から』のリメイクということで、ホラー要素もあるだろうが、作っているものはむしろドラマ。

母と子の物語。『仄暗い水の底から』も母と子の物語として作られているが、恐怖に重点を置いていた。

しかし、この作品には恐怖はなく、母と子というテーマに重点を置いているようだ。

だから、母のトラウマなんかも話に盛り込んでみたりしたんだと思う。

 

あんまりパッとしないものだったが・・・。

しかし、テーマを母と子という部分に力を入れたにもかかわらず、最終、母と子の物語という点でも、『仄暗い水の底から』の方が強く感じられた。

 

テーマを絞ったはずがそれでも負けた・・・。

ということで、リメイク作として作る意味が全くなかったのではないだろうか?

『仄暗い水の底から』がなく、この作品が初めてとして観れば普通に観れる作品なんだけど、どうしても比べて観てしまうと、見劣りするのは仕方ないかなぁ~と思えるような作品でした。