『ノーカントリー』 (2007/米)

★★★★★★

監督:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン 
出演:トミー・リー・ジョーンズ/ハビエル・バルデム/ジョシュ・ブローリン/

ウディ・ハレルソン 他

【STORY】
メキシコ国境に近い砂漠。荒野で狩りをしていたベトナム帰還兵のモスは、偶然、死体の山と大量のヘロイン、現金200万ドルを発見した。危険を承知で大金を奪ったモスを、ギャングに雇われた非情の殺し屋・シガーが容赦なく追い詰めていく。そんな事件の発覚後、老保安官・ベルが2人の行方を追い始めるが、彼らの運命は予想もできなかった結末を迎えて…。

<感想>

まず、はっきり言ってこの殺し屋シガー(バビエル・バルデム)はあり得ない!!

っと、ひどい書き出しで始めてしまいましたが、これはマイナスの評価ではなくプラスの評価ということで。

この作品の全てはもう彼の演技と言ってもいいでしょう。

この何処から見ても怪しい風貌からして、見る者を虜にしてしまいます!

そして恐ろしいまでに冷静に何の感情もなく次々と人を殺していく!とにかく凄いの一言!

そして殺人に使われる道具がまたオシャレだ!酸素ボンベみたいなもの!ぶっ飛んでいる!

物語は冒頭のシガーの登場から一気に引き込まれてしまう。

そして追う者、追われる者という緊迫感のある内容で、一気にラストまで観れてしまうのだが、ごめんなさい、嫌いではないトミー・リー・ジョーンズ。あなたの存在は?

この作品の真相はつかめないだけに何とも言えないのだが、今のところの感想としては、この作品にトミー・リー・ジョーンズの保安官役って必要なんだろうか?

犯人を追うという点で保安官はいるだろうが、彼の言っていることの80%ぐらいが理解できない。

そしてラストがあれでしょ・・・・・・・・。

ラストは書けませんが、はっきり言ってあのラストで一気に熱が冷めてしまったというか、え??????っという終わり方に一気に評価が低くなってしまったのは事実です。

とまぁ、作品の内容だけだと、更に低い評価になるのですが、星1つ半ぐらいは、全てバビエル・バルデムの演技に捧げるといったところでしょうか!?

彼の演技によるシガーの恐ろしさを堪能できたという意味では良い作品を観たと言えるでしょうが、作品そのものに対しては、あまり良い評価はできないかなぁ~という微妙な作品でした。