『ファミリー・プロット』 (1976/米)

★★★★★★★

監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:カレン・ブラック/ブルース・ダーン/バーバラ・ハリス/

ウィリアム・ディヴェイン/キャスリーン・ネスビット/エド・ローター 他

【STORY】
年老いた大富豪夫人から、40年前に行方不明になった甥を探してほしいと依頼された霊媒師ブランチ。だが彼女の透視能力は真っ赤なニセモノで、お告げの内容は運転手の恋人ジョージが集めてきた情報が全てだった。
同じ頃、フランとアーサーのカップルは億万長者を誘拐してダイヤの強奪計画を実行。やがてアーサーこそが、ブランチの探し求める人物であることが判明し・・・。

<感想>

ヒッチコック監督の53本目にあたる最後の作品。

全盛期の頃のヒッチコック作品のようにずば抜けてすばらしいと思える作品ではないが、なかなか面白い!

サスペンス要素はそれほどないけど、全編にわたってドキドキさしてくれる作品だ。

何のつながりもないと思えた2つのカップルが巻き起こす事件が最後にはぴたっと1つになる。

その追いつ追われつというか、金のためにある人物を探す偽霊媒師ブランチたちと、本当にやばいことをしているアーサーたちが必死になってブランチたちの追跡を阻止しようとする、

そんな彼らのやり取りがどこかユーモラスであり、またハラハラしたりもする作品です。

ブランチたちがブレーキを細工された車で山道を駆け抜けるシーンは、あ~どうなる!!事故らず降りることが出来るのか?大丈夫か!?ってスリルと、ブランチとジョージのどこか掛け合い漫才のような行動に、笑いさせ出てしまう。

このジョージの魅力も話が進むにつれどんどん増していくあたりも好きなところかな。

初めはブランチの尻にしかれる頼りない男かと思いきや、どんどんかっこよい男だと気付くことになる。

一味違うヒッチコック作品ではあるが、十分ヒッチコックの魅力を味わえる良い作品だと思う。

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