『ポセイドン』 (2006/米)

★★★★★★★★

監督:ウォルフガング・ペーターゼン
出演:カート・ラッセル/ジョシュ・ルーカス/エミー・ロッサム/

リチャード・ドレイファス/ジャシンダ・バレット/マイク・ボーゲル 他

【STORY】
大晦日の夜。北大西洋を航海中の超豪華客船・ポセイドン号では、華やかなパーティーが開催されていた。元ニューヨーク市長のラムジーは、娘のジェニファーとボーイフレンド・クリスチャンの仲睦まじい様子を苦々しい気分で眺めていた。人々は、思い思いに豪華な船上パーティーを楽しんでいる。しかし、その時超巨大津波がポセイドン号を飲み込んだ!船は完全に転覆し、乗客たちは上下反転した船の中に閉じ込められた…。

<感想>

パニック映画好きなのぼうには満足のいく内容で、かなりお気に入りの1本でした!!

90分弱という短い時間の映画だったんですが、その間中まさに手に汗握る展開で、

やれ“人間ドラマが足りん”だの何だのと、クレームがつけられがちの映画だったみたいですが、のぼうにとっては上演時間中、ずっとハラハラドキドキと楽しめる内容だったんで、パニック映画としては良くできた部類に入るように思われます。

確かに“人間ドラマ”ははっきり言ってないです。

 

さらに映画としては残酷なぁ~と思うシーンもあります。

自分が助かるために他人を蹴落として助かろうとするシーンもあったりします。

また登場人物の人間性があまり表現されていないので、どんな人物なのかわかりにくい。

しかし、逆にリアリティーがあるようにも思う。

災害に遭遇したとき、助かろうとするために決断せねばならない瞬間、自分が助かるために相手を蹴落としてって状況もまた、“人間”のとる行動としてあるんじゃないだろうか?

登場人物の関係性だって、その状況では関係ないといえば関係ないわけだし、監督はあくまでパニック状態からの脱出劇にポイントを絞り、その中で最低限必要な“人間ドラマ”を盛り込み、映画を撮ったんではないだろうか?

その意味で、この映画は成功しているように思う。

まさにハラハラドキドキさせ、最後にはあ~良かったね~とほっとさせ終わる。

映画を観て何じゃこれは?と意味不明のまま終わる映画が多い中、映画本来の目的(=映画を楽しむ)はしっかり表現できているこの作品は、GOODである!!

登場人物の設定で、面白いなぁとおもったのがひとつあって、カート・ラッセル演じるラムジーが、元消防士だっていう設定があって、あら!『バックドラフト』の延長か!?とそんなわけないんだけど、ちょっとにんまりしちゃったのでした。