『街の灯』 (1931/米)

★★★★★

監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン/ヴァージニア・チェリル/ハリー・マイヤーズ 他

【STORY】
放浪者チャーリーは、街角で盲目の花売り娘と出会う。なけなしのコインでチャーリーは娘から花を一輪買った。その時、2人の前に止まっていた乗用車に1人の紳士が乗り込むと、ドアを閉めて走り去る。盲目の娘はチャーリーを自動車で去った金持ちの紳士と誤解してしまい…。

<感想>

チャップリンの作品であるが、この作品はまあまあという程度の内容だった。

何だろう?この作品の笑いはどこかわざとらしいと言うか、くどいと言うか、笑いに上手さが感じられにくいものだった。

例えば海へ投身自殺を図ろうとする者を助ける場面では、もう分かったからと言わんばかりに何度も何度も海へお互いが落ちたり、その男と酒を飲む場面では、酒をグラスに注いでるつもりが何度やってもチャップリンのズボンの中へ…。

といった具合に白々しすぎる上にしつこい。

 

これでは笑いたくても笑えなかった。

そして話の流れもイマイチな展開だったように思う。

チャップリンがある日街で盲目の女性と出会い、恋をする。

そして彼女のために、お金持ちの紳士を演じる訳だが、そのために、自殺を助けた男が実は大金持ちだったという設定になっていたり、その男がチャップリンを友達と認めるのが、泥酔している時だけだとか、都合のいい展開だったり、現実離れしずぎていたり、話にのめり込むことができなかったのも、この作品を手放しで面白いなぁ~とは思えなかった原因かな。

ただ盲目の彼女はチャップリンのおかげで盲目が治り、目が見えるようになるんだが、チャップリンの顔は知らない。

ある日、浮浪者のようなチャップリンと彼女が出会い、初めはバカにしたような態度の彼女が、実は助けてくれた紳士がチャップリンだと気付いた時の場面はホロっとさせられたなぁ。