『ミスト』　（2007/米）

★★★★★★★

監督：フランク・ダラボン
出演：トーマス・ジェーン／マーシャ・ゲイ・ハーデン／ローリー・ホールデン／

アンドレ・ブラウアー　他

【ＳＴＯＲＹ】
激しい嵐が街を襲った翌日、湖の向こう岸に不穏な霧が発生していた。デイヴィッドは不安に駆られながら、息子のビリーを連れ、隣人の弁護士ノートンと街へ買い出しに向かう。3人がスーパーマーケットに入ろうとすると、店内は大混乱。外では軍人が歩き回り、サイレンが鳴り続ける。すると、ひとりの中年男が叫びながら駈け込んで来た。「霧の中に何かがいる！」と。店外を見ると深い霧が駐車場を覆っていた！

＜感想＞

はっきり言ってこの作品も宇宙人、宇宙人というか未確認生物系の映画で、本来好きでない作品の種類になりますが、この作品は違った意味で良かったかも！！

良かったと言ってもちょっと異質な評価という意味になるんですが・・・。

というのもこの作品は単なる未確認生物との戦い、恐怖だけを描いたものではなく、極限の状態に陥った人々のパニックをも描いている作品であり、その中で人は生き残るためにどのような選択をするのか?そしてその選択は正しいのだろうか？

といったことを考えさせられるようなちょっと深い内容の作品でもある。

極限の状態の中、心の拠り所を宗教的なものに求める者や、何とか現状出来る最善の方法は何だろうか？と模索し行動する者・・・。

主人公は後者の何とか最善の方法で生き延びようとするのだが・・・。

ラスト、主人公の気持ちになって、ここまで絶望感、やるせなさ、くやしさや、打ちのめされたという感情など、あらゆるマイナスの感情のまま終わった作品はあっただろうか？

と思えるぐらい、後味はすこぶる悪い作品である！！

しかし、そういった意味でこの映画は凄いな！と思った作品でした。