『烏-KARASU-』 (2007/米)

★★★★

監督:シェルドン・ウィルソン
出演:ショーン・パトリック・フラナリー/スティーブン・マクハティ/

クリスティン・ブース/ロッド・テイラー 他

【STORY】
保安官ウェインは、その凄惨な現場に目を疑った。牧場主ラルフの死体は、これまでに見たこともないほど無惨な有様だったのだ。ウェインはラルフの死因が、街で見かけた夥しいカラスの群れと関係していると睨んだ。ウェインの推理通り、カラスの被害は各地で拡大を続け、その魔の手はウェインの妻・シンシアにも及ぶのだが…。

<感想>

明らかに胡散臭そうな、騙されそうな感じの映画だったが、分かっていながらもどうしてもヒッチコックの名作『鳥』をオマージュしたとか書いてあったりすると、まぁそれだけで、観てしまわずにはおれなくなってしまったといった方がいいだろう。

しかしやはり、ヒッチコックの『鳥』が改めて凄い作品だったんだと、思い直す作品となっただけだった。

“鳥が人間を襲う”という点が一緒というだけで、作品のうまさは感じられなかった。

鳥の恐怖を出すためのカメラワークなんかも似たような撮り方をしたんだろうと思うところもあるが、ヒッチコックは観る側がそのカメラワークにより恐怖するよう、計算して撮られているが、こちらの作品は単に似たような撮り方をすれば恐怖するだろうといった感じで、ちゃちゃっとやっちぇえというような気がしてならない。

そして、この恐怖の原因を理由づけしようと、考えてしまい、出した答えが、え~そんな風にしてしまいましたか・・・と、ちょっとがっかりさせられたりもする。

そして案の定というか、一段落したと思わせておいての、エンディングの持っていき方、やっぱりそうきましたか・・・。という感じ。

まぁ思っていた通りの出来、内容だっただけに、それほどショックも受けることはないですが、もう少し、しっかりと作って欲しかったなぁ~と思える作品でした。